鰻の事情 (2012年5月12日)
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今夜は、家族みんなで大好物の鰻を食べに近くの店に行きました。
わたしたちは関西出身ですから、鰻のたれは甘口に慣れていました。
上京してすぐのころは、東京の鰻のたれが少し辛く感じたものでした。
もう少し甘かったら、もっと美味しいのになと思ったものです。
それが不思議なことに、東京での生活が経つにつれ、東京の辛口のたれがとても美味しく感じられてきました。
わたしが住んでいるところは、東京の下町そのものなところで、家の近くには、老舗の鰻屋さんがたくさんあります。
わたしの妻と次女が特に鰻が大好きで、近くの鰻屋はほとんど制覇しました。
どこのお店も辛口で、ふんわりと焼き上げられた鰻がとても美味しく、今では鰻はやっぱり東京やね、などと言っています。
先日、里帰りのとき、以前よく通った徳島の鰻屋へ行きました。
そこの鰻は香ばしく焼かれて甘口のたれが美味しくて、家族みんなが大好きなお店でした。
久しぶりにお店に行くと、入り口に赤い字で大きく張り紙がしてありました。
「値上げしました」
店の中にもいたるところに同じ張り紙が貼られていました。
以前は、たくさんの客でいっぱいだった店が、一組二人しかいませんでした。
おかしいなと思いながら座って、品書きを見て、納得しました。
以前に比べ、5割の値上げでした。
それまでもその店は高級店として知られていましたから、この値上げでますます他店より高くなってしまいました。
鰻の稚魚の高騰が伝えられるなか、経営が厳しくなったのだろうと思うのですが、あの客の入りを見る限り、ますます厳しくなるのではと心配しています。
慣れとは恐ろしいもので、以前あれほど甘くて香ばしくて美味しいと思っていたにもかかわらず、妻と思わず、「東京のほうが美味しいかも」と言い合っていました。
5割の値上げも、わたしたちの味覚に少し影響を与えたかもしれません。
それにしても、あれだけいっぱい店中に貼らなくてもいいのになと思ってしまいます。
今現在、わたしたちが通う、下町の鰻屋さんは値上げをせず、頑張ってくれています。
わたしは、まことに勝手なもので、「さすが、江戸っ子だね。頑張ってな」なんて思っています。
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向こう3年で、子息に継がせたい社長
経営者と後継者のコーチだからできる
親から子への事業継承コンサルティング
ビジネスデザイナー・エグゼクティブコーチ
大石 吉成
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