パナソニック大赤字その訳 (2012年11月1日)
ビジネスコラムパナソニックが2013年3月期決算予測を下方修正、
7650億円の赤字になると発表されました。
薄型テレビだけでなく太陽電池、携帯電話も不振
だといいます。
様々な原因があるなか、私はその原因をコモデティ化の陥穽
にすっかりはまったことだと考えています。
素晴らしい製品が世に普及すること自体は消費者からみれば
喜ばしいことです。
一方企業からみるとメリット、デメリットが同時に発生します。
製品が普及すれば大量生産が可能になり、スケールメリット
が生じ、原価が下がります。
結果、売価が下げられよりたくさん買われることになります。
そして市場規模が大きくなり、他の企業が参入しやすくなり、
価格競争がはじまります。
これがコモデティ化の陥穽です。
かつてパソコンが普及し始めたころ、トップのシェアを持ちながら
しかも黒字であったパソコン事業をIBMは売却しました。
当時、賛否両論がありましたが、パソコン業界の現状を考えると
いかにその決断が鋭いものであったかが分かります。
パナソニックは完全に大企業病を患い、コモデティ化の陥穽に
落ちています。
トップがどのような決断をするのか注目です。
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マーケティングコンサルタント
ビジネスデザイナー・エグゼクティブコーチ
大石 吉成
ビジネス・イノベーション・サービス(株)
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