リーダーを育てる 経営者の35の秘訣 その35 (2014年1月20日)
ビジネスコラム~リーダーを育てる~
リーダーの仕事として最も厄介で難しいのが自分の次のリーダーを育てるということです。 リーダーのミッションとして今のチームを目標に向かわせることが第一ですが、リーダーの 最後のミッションが次世代リーダーの育成です。
経営者が次のリーダーを彼自身が育てるのはとても難しいことです。 大手企業なら後継者育成プログラム等が機能するでしょうが、中小企業の場合は後継者を育成 するという意識そのもが欠如していることがあります。
また、中小企業では親から子への経営継承が多く見られますが、この場合でも後継者育成を 意識して取り組んでいることは稀かもしれません。 特に親から子への経営交代は当たり前のこととして捉えており、何ら特別な教育など必要 無いと考えられていることが多いようです。
そのうえ親である経営者自ら後継者の子供を育てようとするのですが、その多くが上手く いかずに親子間のトラブルを起こしています。 親子間の確執や相克がその大きな原因です。
この場合、親が直接後継者である子供を教育するのではなく、第三者に委ねることが賢明です。 第三者のもとでその企業独自の後継者プログラムを作成し実行することをお奨めします。 親である経営者が子である後継者を自ら育てることは困難です。
ご存じのように歴史上の人物たちも後継者育成では大変な苦労をしています。 特に織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の三者はリーダーの違ったモデルとして扱われることが 多いのですが、後継者育成という観点からも興味深いものがあります。
織田信長は彼の強烈な個性で軍団を率いる超ワンマン経営者であり、子供たちは親父の背中を 見て勝手に育てばいいといった感じでしょうか。 豊臣秀吉は人たらしの達人といわれるように彼独特の人使いで苦労人で成り上がり経営者の ようなもので、子供を真綿でくるむように育てたといったものでしょうか。 徳川家康は超苦労人でこつこつと堅実に会社を大きくしてきた経営者、子供は会社を維持して いくための後継者として育て上げたと言えるでしょうか。
リーダーは次のリーダーを選定し育成する使命があります。 リーダーの役割はリーダーの選定と育成システムを決定し実行するこであり、自ら次のリーダー を育てることではありません。