危機感より安心感 経営者の35の秘訣 その9 (2013年12月4日)

ビジネスコラム

~危機感より安心感~

会社のマネジメントにおいてよく社長が使う手に社員の危機感を
煽るというのがあります。
これ以上売り上げが落ちたらどうするのだとか今のままでは利益が上がらず
赤字になるだとか言っては社員の奮起を期待することがあります。

この手は会社がまだ調子がいい間は効くかもしれませんが、調子がおかしく
なりかけている会社では逆効果になることがあります。
そもそも調子が悪くなった会社は社内のムードがよくありません。

そんな中、社長から毎回このままだと売り上げが落ち続け金が回らなくなるとか
このままだと利益が上がらず赤字決算になるとか言われ続けると、ただでさえ
暗い会社がますます雰囲気が悪くなることがあります。

社長にすればなんとかここで頑張って貰いたいと思って言っていることがかえって
社員の心を萎えさせてしまっているのです。
まさに逆効果的面です。

前回社員に直接声をかける効用をお話ししました。
毎日の社長の声がけが社員に安心感と心のゆとりを与えます。
その上、社長が自分を気にかけてくれていると感じることで、社長に認められている
と感じることがあります。

今のような需要が伸びない世の中で、これまでと同じようにどんどん作れどんどん売れ
だけではもう通用しません。
客はより良い商品やもっと心のこもったサービスやもっと優れた技術を企業に要求して
います。

そんななか企業において社員に危機感だけを煽ったところで良いアイデアや商品が生まれる
はずがありません。
まして社長が思う増収増益など望むべくもありません。

社長が現場で毎日社員に声かけすることにより、社内のムードが少しずつ明るくなり
活気が職場に出始めればしめたものです。
社員の自主性も高まります。

そのような会社にこそ新しい動きがでるものです。
新しい企画、新しい商品、新しい技術が生まれるのは社員のモチベーションが高まり
があってこそです。

これからの社長のマネジメントは危機感ではなく安心感により成されるべきでしょう。