役員の世代交代 環境整備は経営者の責任 その5 (2013年10月24日)

ビジネスコラム

~役員の世代交代~

役員はほとんどが経営者の取り巻きであり、右腕、片腕といった最も頼り

になる存在でしょう。

また役員の中には何人か身内がいることがあるでしょう。

経営者にとっては彼らの多くが共に苦労してきた仲間でしょう。

経営者が後継者に経営を譲るとき気を付けてもらいたいひとつが役員の処遇です。

全員そのまま次に残っていいのか、辞めさすならだれを辞めさすのかという判断を

しなければなりません。

自分が社長であったときはそれぞれに役に立つ人材であったからこそ役員であっ

たのでしょうが息子が社長になったらぜひ必要な者と邪魔な存在になる者との

区別をせねばなりません。

そして自分が引退すると同時に役員の交代をして貰いたいのです。

中小企業では経営者の身内が結構いるものです。

そして身内が経営幹部だというところが多いものです。

経営交代においてこの身内の役員の処遇をどうするかということが大きな問題

になることがあります。

親父にとっては弟であったり従兄弟であったり甥、姪であるわけですが、後継者

である息子にとっては叔父であり従兄弟叔父、そして自分の従兄弟、従姉妹に

なります。

親父が仕事を始めるのに身内が助けてくれたり手伝ってくれたおかげで会社が

大きくなったということも多い話です。

会社が大きくなり、論功行賞という意味でもかれら身内が役員になったことは当然

と言えるでしょう。

しかし息子の代になって彼ら身内の役員がこれまでと同じように会社に貢献して

くれるのかどうかは難しいところです。

互いに身内故の複雑な感情がでることが多いのが現実でしょう。

得てして身内社員は互いに甘えがあるものです。

息子が社長になってやり易いように配慮してやるのも親父の仕事です。

どの身内が息子の役に立ち、どの身内が害をなすのか、その判断をしてやらね

ばなりません。