親子の確執と相克 (2013年9月20日)

ビジネスコラム

古今東西、親子特に父と息子の間には確執があり、そのうえ相克まで存在すると言

われています。

私自身、3年前に亡くなった親父とは死ぬまで理解しあえませんでした。

親父との確執に囚われていた私が、ある日気が付くと私と私の息子との間にも確執

があることに愕然たる思いをしたものでした。

私と親父とは母親をめぐっての確執と相克がありました。

私と息子の間には私への不信感、自分は父親から愛されてないのではとの思いが

あったようです。

親父とは最後まで心を通わせることができませんでしたが、幸いなことに息子とは

今ではわだかまりなく付き合うことができています。

それは、息子に変化があった訳ではなく、私自身が変わった故に息子と和解でき

たにすぎません。

今にして思えば、親父とのことも私の独り相撲であったかもしれません。

私の考え方、私の心境が変わることで親父への思いに変化があったかもしれま

せん。

親子の確執は少なからずあるのですが、親が経営者で息子が後継者となると

話は途端に複雑なものになります。

そのうえに父と息子の相克が加わるとスムーズな経営交代の実現が脅かされ

ることになります。

親父は自分が長年苦労して経営をしてきた会社を息子といえども、そう簡単に

譲る気持ちになれません。

息子は一日も早く一人前の経営者になって親父の時代よりも会社を大きくしよ

うと意気込んでいます。

そんな互いの気持ちが新たな軋轢、確執を生むことになります。

普段から仲がいい親子であっても、こと仕事となると意見の相違がままあるこ

とです。

それが普段から仲の悪い、相性が悪い親子となると周りが大変な思いをする

ことになります。

親から子への経営交代が上手くスムーズに行われなければ、へたをすると

信用不安を引き起こすような事

態も考えられます。

よくある骨肉の争いほど泥沼化しやすいものです。

親と子の確執、相克を超えて、後継者が希望に溢れ夢に向かって邁進で

きるようなスタートを是非切らせてやりたいものです。