金融機関への事前説明 環境整備は経営者の責任 その4 (2013年10月23日)

ビジネスコラム

~金融機関への事前説明~

これも非常に気を使うところです。

経営者が後継者に譲ることを決めたときから、金融機関へはまずそれとなく

話をしておくのがいいと思います。

自分もそろそろ年なので息子に譲ろうかと思っているというような話を事前

に担当者に話しておきます。

そして彼らの反応を見ながら様子を見ます。

担当者は必ずそのことを上司に報告をします。

その結果彼らの方から何らかのアクションがあります。

それこそケースバイケースでいろいろ考えられます。

経営交代を良いことだと捉える場合、経営交代をリスクと考える場合によって彼ら

の反応が違ってきます。

経営交代を好意的に捉えてくれるときはいいのですが、リスクと捉えられたときには

注意が必要です。

彼らが何をリスクと考えているのかを知る必要があります。

会社の経営状態そのものに対して、経営者が代わることで業績の変化、後継者の

能力などがリスクと捉えられます。

経営交代の打診をしてからいろいろと金融機関から問い合わせや、なかには

取引条件の変更などの申し入れがあったりするかもしれません。

そのときはひとつひとつ丁寧に対応していきましょう。

経営交代への不安、不信感を丁寧に拭っていくのも経営者の仕事です。

事前に告げたからこそそれだけで済んでいるのかもしれません。

これが急な話として知らされた場合、金融機関の動きがもっと露骨に厳しく

なっていたかもしれません。

ややもすると新社長が対応に追われ、スタートからつまずくことになる恐れ

があります。

そのようなことが無いよう、現経営者が事前に話しておいて欲しいのです。