70歳まで元気に働こう (2012年2月10日)
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先日、あの高福祉国家スウェーデンのフレデリック・ラインフェルト首相が、国民に出来れば、「75歳まで働いて欲しい。」と言ったことが報道されていました。スウェーデンでも高齢化が進み、年金制度がこのままでは破綻する恐れがあり、年金の支給年齢の引き上げを検討せざるおえない状況とのことでした。それにともない、退職年齢の引き上げを企業に要請するとも言っていました。
日本の事情も同じか、それ以上なのでしょうが、日本の政治家はこれ程、はっきりと自分の意見を国民に言うことができません。今、日本において明らかなことは、年々総人口が減少するということ、なかでも15歳から60歳までの生産年齢人口が確実に減るということです。このことが内需減少の最大の原因であり、ますますGDPを縮小させることになります。国家財政がさらに圧迫され、社会保障制度が見直されなければ、現状の年金制度は絵に描いた餅で終わってしまいます。
どうやら私たち国民は、国家に頼ろうにも頼れず、自分の生活は自分で守らねばならないようです。スウェーデンの首相のように75歳とは言いませんが、元気な間は、いくつになっても仕事をすること、少なくとも70歳までは、みんなが何らかの仕事をすることが、一番安心なのではないでしょうか。経営者や自営業者はもちろんのこと、サラリーマンであっても70歳までは働く必要があるのではないでしょうか。国家の保障制度に問題がある以上、我々国民は自衛手段を講じねばなりません。
そうなれば、大学生も卒業時に、70歳まで仕事をするつもりで人生設計を考え、長いスパンで人生計画を立てることになります。サラリーマン生活を50年近く送るのか、20年はサラリーマンをして後は起業するとか、あるいは、初めから起業するとか、しばらくはフリーターとして過ごした後、起業するとか様々な選択肢が可能になります。
サラリーマンにしても、70歳まで働かねばならないとしたら、定年退職までいるのか、あるいは40代まで働き次への準備をしたうえで転職するか、起業するかなどいろんな選択肢ができます。いずれにしても、今までのように会社に頼れず、自分の力で生きていくことが必要な時代になったのだということです。
私はサラリーマン経験がありません。事業に失敗したとき、さて、これからどんなビジネスをまた、やろうかと考えました。決して誰かに雇ってもらおうなどとは考えもしませんでした。はなから、人に雇ってもらうという選択肢はありませんでした。サラリーマンが失業すると、次に雇ってくれる企業を探します。30代、40代はいいのですが、私のように50代ともなると、さあ大変です。いかにいい大学を卒業し、大きな企業に勤めていたとしても、再就職となると、現実はとても厳しいようです。それならいっそ、私のように何か自分で事業を始めてはいかがかと思うのです。この私がどこかの会社に就職することはとても難しいですが、自分で会社を起こすことは、とても簡単なことです。ただ会社は作ることは簡単ですが、利益を上げていくことはとても大変なのです。それでも、私は、自分の意に副わぬ仕事をサラリーマンとしてするより、自分のやりがいがある仕事、自分が誇りを持てる仕事、そして毎日楽しんでやれる仕事を自分の会社でやっていくことがとても面白いと思います。
70歳まで働こうとすることで、仕事に対する意識や価値観が変化します。ライフワークとか一生涯のテーマとか、そんな難しい話ではなく、やりがいがあり、ワクワクする仕事になればいいのではと思います。